お知らせ - sci-bone

産総研マガジンに弊社開発デバイス・解析技術が紹介されました

作成者: 宮澤留以|Oct 3, 2025 5:12:57 AM

産総研マガジンの記事「『企業×公設試×産総研』の融合が拓く新たなものづくり — ランニングDXの実証実験をさらなる社会課題解決の糸口に」では、福井県で開催された「ふくい桜マラソン」を舞台に、企業・公設試・研究機関が連携して行った実証実験が紹介されています。 

なかでも、当社 sci-bone が開発した慣性計測ユニット(IMU)は、ランナーの姿勢・加速度・回転速度といった動きを 6 軸で捉え、生データをリアルタイムでスマートフォンへ送信。レース後に回収して解析を行う流れが記されています。 

記事ではさらに、この技術を活用したウェアラブルウェア(デバイスを身体中央に配置できるポケット付きのウェア)を、走行中に着用してもストレスを感じさせない設計にした背景や、ランナーのフィードバック、将来展望についても触れられています。 

<記事URL>
https://www.aist.go.jp/aist_j/magazine/20250910.html

■ 当社が果たした役割と技術的特色

  • 慣性計測ユニット(IMU)の開発
     当社が開発した IMU は、加速度と角速度を 3 軸ずつ、計 6 軸で測定可能。1 秒あたり 100 サンプル程度の頻度でデータ収集を行い、リアルタイムにスマートフォンへ送信する仕様です。

  • 動作解析プログラム・AI 部分の参画
     取得された生データをもとに、ランナーの姿勢変化、左右バランス、前傾/後傾傾向などを解析するアルゴリズムの設計・実装にも関与しております。

  • ウェアラブルウェアとの統合設計
     デバイスを首後部(背面側)に設置可能なポケット付きウェアの設計には、ウェア側・素材側との協調が求められました。装着時の快適性を維持しながら、デバイスの安定度を確保する工夫がなされています。


■ 意義と今後の展望

このような実証プロジェクトを通じて、次のような意義・展開を見込んでいます

  • 技術の社会受容性の検証
     実際にランナーという一般ユーザーが装着・利用する環境で得られた知見を基に、快適性・信頼性を高める改善を図る。

  • 多分野展開の可能性
     マラソンだけでなく、高齢者の歩行補助、スポーツリハビリテーション、姿勢モニタリングなど、より幅広い応用。

  • 協業・産学連携モデルの確立
     産総研、公設試、地元企業との協業を通じて、研究技術と地場産業の橋渡しをする共同開発スキームを体現する好事例として位置づけ。